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源氏五十四帖 第44帖 竹河

源氏五十四帖 第44帖 竹河

源氏物語五十四帖は、源氏の一生と、その子薫君の生涯にまたがって書かれた最古の長篇小説です。

 

故髭黒大将と玉鬘との間には、女子二人、男子三人の子供がおりました。姉君は優れた美人だったので、今上からも冷泉院からも懇望され、玉鬘は判断に迷います。また、薫君も夕霧の五男の戴人少将も、皆、この姫君には夢中でした。
薫君は、姉君の兄藤侍従と懇意だったので、正月の二十日過ぎ、梅の花の咲き誇る玉鬘の邸にやって来た。蔵人少将も来合せたので酒宴になり、玉鬘の前で、催馬楽の「竹河」のご披露です。
翌朝、薫君は、藤侍従へ手紙を送り、姉君への思慕の情をうち明け、蔵人少将は、姉君をぜひもらってもらいたいと、母の雲居雁に懇願した。その話を聞いた玉鬘は、姉君は冷泉院へ、妹君は蔵人少将へと決心した。
四月九日、盛大な儀式がとり行なわれ、姉君は冷泉院へ参入した。悲嘆にくれる蔵人少将に妹君との結婚の話をもちかけましたけれど、蔵人少将は耳も貸しませんでした。姉君を思いつめておられた今上もがっかりです。
翌年の四月、姉君は女宮を出産。妹君は玉鬘のすすめで尚侍になり、今上の傍近く仕えました。今上も、姉君に劣らず美しい妹君を龍愛されます。
幾年かが過ぎた。姉君はまた冷泉院の皇子を生んだ、正妻の弘徽殿女御は、皇子を生んでいないので、嫉妬のあまり、事ごとに姉君に当り散らしました。この迫害にたまりかね、姉君は、里に帰っている日が多くなりました。これを見て玉鬘は、むしろ薫君や蔵人少将と結婚させればよかったと残念に思いました。

 

源氏五十四帖 海老名正夫原画 製作32年 技法 木版画 サイズ 33×23.5 マットサイズ 額装サイズ
そのうち、夕霧も薫君も玉鬘の子息たちも昇進し、按察大納言も右大臣になったので、盛宴が張られた。招待された薫君の立派さに驚いた大納言は、自分の娘をこの人に嫁がせたいと思った。

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