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源氏五十四帖 第37帖 横笛

源氏五十四帖 第37帖 横笛

源氏物語五十四帖は、源氏の一生と、その子薫君の生涯にまたがって書かれた最古の長篇小説です。


柏木の一週忌が廻って参りました。追善供養のため、源氏が黄金百両を霊前に供えたので、柏木の父の前太政大臣は喜んだ女三宮の所へは山住みの朱雀院から、山でとれた野菜などが届けらました。
源氏が女三宮を部屋に訪ねると、宮はあどけない様子。どうしてこんな罪深いことになったのだろうと思ったりして、無心の若君と戯れ遊ぶこともありました。
秋の夕暮、さみしい気持ちに誘われて、夕霧は落葉宮を訪れました。例によって母君が応対しましたが、それでも夕霧は御簾を隔てて落葉宮と対面し宮は筆の琴、夕霧は琵琶で想夫恋の曲を合奏しました。帰途、母君は、柏木が形見に残した横笛を夕霧に贈りました。


夕霧が自邸に帰ると、格子をおろして家人は皆寝静まっていました。格子や御簾をあげ、室内に入ってあたりを見まわすと、子供や女房たちがごちゃごちゃ寝ています。別れて来たばかりの落葉宮や亡き柏木のことを思い出しているうちに、うとうとと寝入ると、夢に、桂姿の柏木が現れて笛を手に取りあげました。夕霧が声をかけようとすると、若君のおびえた泣き声で夢が覚め、夜の更けるまで月を愛でながら格子をあけておいたから、そんな物の怪がは入ってきたのだと言いました。
翌日、夕霧は六条院に源氏をたずね、昨夜落葉宮を訪ねたこと、柏木の亡霊を夢に見たことなどを話すと、源氏は、落葉宮との交際はあとくされの無いようにせよと注意しました。夕霧は、源氏は他人を責めるに酷で、自身に対しては寛大だと思い、柏木が死ぬ真際源氏に許しを請うた話をしたが、源氏は知らぬ風をよそおっていました。

 

源氏五十四帖

海老名正夫原画

製作32年

技法 木版画

サイズ 33×23.5

マットサイズ

額装サイズ

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    第37帖 横笛
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