66、広重/木曽街道六十九次・恵智川
『木曽街道六十九次』は渓斎英泉と歌川広重のコラボレーションによって描かれた浮世絵木版画の連作です。旅の起点である東京日本橋から京都三条大橋を結ぶ中山道ルートの宿場と四季折々の風景描写70枚をお楽しみ頂けます。
高宮から二里で次の恵智川宿に参りました。
愛知川とも、越知川とも書き、琵琶湖の真東に当たります。
また地名のもととなった愛知川は、その水源を尾張の国境釈迦ヶ岳の萱尾滝から発して琵琶湖にそそぎます。
『木曾路名所図会』をみると、「常に東風吹く時は水出づる。諺に云ふ、勢田の竜神此 の 滝に通ひ給う時はかならず水出づると云ふ」と、この地方の伝説が記されています。
この図で注目されるのは、橋のたもとの大きな木柱に「むちんはし」「はし銭いらず」と墨書きされています。今まで解説文中に橋銭のことにふれなかったが、板鼻宿の安」中橋は、「十月より二月晦日まで橋銭五文づつの所、当分旅人は八文」と有料橋であることが記されています。ここのようにはっきり無賃橋と明示したのは珍しく、広重の今作品のモティーフとなりました。そして馬より牛を使役に使ったという関西の風習を描いて、京が近いことを暗示しています。
木曽街道六十九次
監修/樽崎宗重
サイズ 33.1×24.5
マットサイズ
額装サイズ
用紙/越前生漉奉書
顔料/純日本製
摺法/純手摺木版画
製作/梶川工房
発行/山田書店
¥4,400価格
料金オプション
66,恵智川
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