東海道五十三次 54、京師 三条大橋
『東海道五十三次』は、旅の起点である東京日本橋から京都三条大橋迄のいわば宿場町と道中の風景を描いた歌川広重の代表作です。
おつかれさまでした。
日本橋を出発し東海道の長旅もいよいよラストになりました。
この橋は、三条大橋。終着地です。
東山十六峰を背景に鴨川にかかる美しい三条大橋の姿。
広重は、最も京都らしい風景を素直に描き江戸の人々の京への憧れに応えたのでした。では、広重は京都らしさをどのように捉えていたのでしょう。
茶色に描く遠山は比叡山、その手前は緑の清水山、山の中腹に清水寺、真ん中の青い屋根は双林寺、その左側は知恩院、麓に展開する街並みの景観です。
その右下は法観寺の五重塔(八坂の塔)有名寺院を描く為「東海道名所図会」の情報が不可欠でした。古寺がおおいのも、今と変わらぬ京都の特徴です。広重は、都らしさを演出する登場人物を選択して描きました。
目をひくのは、茶筅売りの姿です。茶筅を刺した藁づつに竹竿をつけ、肩に担いで売り歩きました。茶筅売りの手前には、欄干にもたれかかって川を見下ろす男性がひとり。
誰もがまっすぐ橋を渡る中、こうした人物を描くことでストーリー性を表現したと思われます。
東海道五十三次/木版画
サイズ 18.3×25.8
マットサイズ
額装サイズ
東京国立博物館監修
版元 美術社
技法 古法純手摺
¥4,400価格
料金オプション
54,京師
サブスクリプション
¥4,400キャンセルまで、毎月