東海道五十三次 29、見附 天竜川図
『東海道五十三次』は、旅の起点である東京日本橋から京都三条大橋迄のいわば宿場町と道中の風景を描いた歌川広重の代表作です。
今図は天童川の舟渡しの情景を描いています。
天童川は通常、二筋の青い川面にはさまれ、川の瀬が中州でふたつに分かれ大天童、小天童と呼ばれました。
「見附」は川越しの様子です。安倍川や大井川の徒歩渡しと異なり天竜川は舟渡でした。
(豪雨などの時は、中須が沈み岸から岸へ一気に船で渡れることがありました。)図の手前が小天竜で、その先が大天竜です。
川船は舳先が高く上がってそこが平らな高瀬舟と呼ばれ、25人位は乗れたそうです。
中ほどには大名行列の一行が見えますね。彼らを渡し終え、手前の船頭は一息ついているのでしょう。背景は森で墨の濃淡によって、川霧に包まれた状態と奥行きを感じます。
広重はこの図で三段階の遠近法を行いました。
東海道五十三次/木版画
サイズ 18.3×25.8
マットサイズ
額装サイズ
東京国立博物館監修
版元 美術社
技法 古法純手摺
¥4,400価格
料金オプション
サブスクリプション
¥4,400キャンセルまで、毎月