東海道五十三次 28、袋井 出茶屋ノ図
『東海道五十三次』は、旅の起点である東京日本橋から京都三条大橋迄のいわば宿場町と道中の風景を描いた歌川広重の代表作です。
榜示杭が見え袋井宿の入り口に参りました。
刈入れの終わった田と秋晴れの空が見事ですね。
茶色に乾いた道は、晴天が続き土が乾燥した状態なのでしょう。「出茶屋」とは「出店の茶屋」のことで、道端に出している簡素な茶店をいいます。
木陰や土盛を利用し葦簀張りの屋根で覆った出茶屋がありました。木の枝から赤胴色やかんを吊るし、石を組み合わせた竈の火でお湯を沸かしているところはキャンプのような風情です。やかんは使い込まれ底が真っ黒!やかんの下に火箸を入れ火加減を見ているのは店番の女性でしょう。くすぶった煙がもくもくと立ち上がっておりますね。
右手では、駕籠かきが休んでいます。一人は煙草に火をつけていてもう一人は駕籠で休んでいます。左手では、飛脚が縁台に腰かけ、煙草で一服を。「日坂」の夜泣き石同様、やかんを起点とした物語です。
東海道五十三次/木版画
サイズ 18.3×25.8
マットサイズ
額装サイズ
東京国立博物館監修
版元 美術社
技法 古法純手摺
¥4,400価格
料金オプション
サブスクリプション
¥4,400キャンセルまで、毎月