東海道五十三次 27、掛川 秋葉山遠望
『東海道五十三次』は、旅の起点である東京日本橋から京都三条大橋迄のいわば宿場町と道中の風景を描いた歌川広重の代表作です。
掛川宿を抜けて西に行き二瀬川に架かる大池橋に至っています。凧あげは掛川周辺の名物です。こちらは東海道から分かれて秋葉山へ行く道があり、火伏の神として信仰の篤い秋葉権現へ通じていました。
旧国名の遠州凧と呼ばれ旧暦五月、端午の節句の頃に行われました。高く上がった凧が画面から突き出しちゃいました(笑)よほど風が強かったのか糸が切れて飛んで行く凧も見受けられます。橋の上では、夫婦らしい二人連れの旅人が、向こうからくる老僧に頭を下げておりますね。
老婆のほうは腰を折り曲げ、全身で敬意を表しています。
若い僧はユーモラスな表情です。
旅の途中の出会いと別れを広重は「保永堂版」のテーマのひとつにしました。
僧侶は袈裟を召しています。結袈裟とは、修験道の業者が用いる袈裟で、細長く折りたたんた布をひもで結んで開かないようにし、輪にしたものをいいます。後ろに続く弟子は笠を脱ぎ、口を開けて橋を登ってきました。
暑いのでしょうか、汗を拭くしぐさが見受けられます。
東海道五十三次/木版画
サイズ 18.3×25.8
マットサイズ
額装サイズ
東京国立博物館監修
版元 美術社
技法 古法純手摺
¥4,400価格
料金オプション
サブスクリプション
¥4,400キャンセルまで、毎月