東海道五十三次 26、日阪 佐夜ノ中山
『東海道五十三次』は、旅の起点である東京日本橋から京都三条大橋迄のいわば宿場町と道中の風景を描いた歌川広重の代表作です。
今図は下りカーブの山道を描きました。
まるで滑り台を滑り落ちるような急な坂道ですよね。ここは佐夜ノ中山(サヨノナカヤマ)といい東海道の難所のひとつです。下りの最下部に近いところでは、5人の旅人が丸い石を囲んでいます。
夜泣き石と言い日坂の名物でした。夜泣き石は「日坂」という土地を特定するだけでなく、画面構成上欠かせない存在でした。それはなぜでしょう。この石の傍で殺された妊婦から赤子が生まれ、赤子を慕う妊婦さんの霊がこの石に乗り移り石が夜泣きするという「夜泣き石」の伝説がありました。
夜泣き石の表面には「南無阿弥陀仏」の文字が彫られています。
この図の石の左手に立つ紺の合羽の男は興味津々で石を見つめています。
右手にいる子供さんを連れた母親は、石から少し離れ一礼をし頭を下げる様子です。子供は、そんな母の表情をしげしげと見つめています。
東海道五十三次/木版画
サイズ 18.3×25.8
マットサイズ
額装サイズ
東京国立博物館監修
版元 美術社
技法 古法純手摺
¥4,400価格
料金オプション
サブスクリプション
¥4,400キャンセルまで、毎月