東海道五十三次 21、鞠子 名物茶屋
『東海道五十三次』は、旅の起点である東京日本橋から京都三条大橋迄のいわば宿場町と道中の風景を描いた歌川広重の代表作です。
軒下には「御ちやつけ」の看板が見えて参りました。
さあ、ご飯に致しましょう。
今図の舞台は「名ぶつとろろ汁」の立て看板を出した茅葺屋根の茶店の店先です。
2人連れの旅人が床几に腰かけ、正面向きの男は大きな口を開け、丸子名物のとろろ汁を食べています。お店の女性は小さな子供さんをおんぶしながらの接客です。
軒先には焼き魚の串を突き刺した巻藁や干し柿が釣り下がっておりますね。さて今図の着想は、当時ブームであった十返舎一九の「東海道中膝栗毛」に影響を受けたと思われています。
弥次郎兵衛と喜多八が丸子でとろろ汁を注文するシーンがあるのです。庭先には梅が花咲き、藁屋根の上には番の鳥が春ののどかさを増しました。
丸子の名物とろろ汁は、ヤマイモをすったものに汁を合わせて麦飯だそうです。丸子のとろろ汁は松尾芭蕉の俳句に詠まれました。(梅若菜 丸子の宿の とろろ汁)
東海道五十三次/木版画
サイズ 18.3×25.8
マットサイズ
額装サイズ
東京国立博物館監修
版元 美術社
技法 古法純手摺
¥4,400価格
料金オプション
サブスクリプション
¥4,400キャンセルまで、毎月