東海道五十三次 17、由井 薩埵嶺
『東海道五十三次』は、旅の起点である東京日本橋から京都三条大橋迄のいわば宿場町と道中の風景を描いた歌川広重の代表作です。
旅人たちが富士を望んでいる道は薩埵峠の頂近くで、崖の背後からパッと眼前に富士が見える感動的な場所です。
「薩埵嶺(サッタレイ)」とは普通、薩埵峠(サッタトウゲ)と呼ばれ、ここから東側に富士山を望む眺めは絶景として知られました。切り立った崖の上に2人の旅人がおりますね。一歩間踏み間違えたら転げ落ちそうです。
絵を見る私たちをハラハラドキドキさせますね。
小手をかざす男は顔を前に突き出し雄大な富士山の眺望を満喫しています。
足元がくらくらと腰が引けてしまいました。
一段上を、地元の杣人が薪を背負って歩いてゆきます。一説によりますとこの峠の道は明暦以降開かれたもので、それ以前は、崖下の波打ち際を通っていました。
その道には荒波が押し寄せ、波にさらわれて行方不明になることもあった危険な道で、「親知らず子知らず」と人々に呼ばれていたそうです。
東海道五十三次/木版画
サイズ 18.3×25.8
マットサイズ
額装サイズ
東京国立博物館監修
版元 美術社
技法 古法純手摺
¥4,400価格
料金オプション
サブスクリプション
¥4,400キャンセルまで、毎月