東海道五十三次 13、沼津 黄昏図
『東海道五十三次』は、旅の起点である東京日本橋から京都三条大橋迄のいわば宿場町と道中の風景を描いた歌川広重の代表作です。
月を待つ 人皆ゆるく 歩きけり(高浜虚子)
満月が辺りを照らす深遠な美しい図です。
狩野川に沿って逆「く」の字に曲がる街道を進み、三枚橋を越えれば沼津宿の東の入り口です。天狗の面を背負った男は金毘羅参りの参拝客。金毘羅行人と呼ばれ、白木綿の襦袢を着て、股引や足袢、足袋も白で統一しているのが特徴です。
信者から米や賽銭を集めて、壱岐(現香川県)の金毘羅大権現に参詣し、到着すると背負っていた天狗の面を奉納しました。右の二人連れは比丘尼(女性の僧侶であり尼の姿で諸国を歩いていた女芸人)とその弟子になります。
熊野信仰を広めるために諸国を巡った熊野比丘尼のように、絵解きをしたり歌を歌うものが現れ、芸人としての性格を強めてゆきました。柄杓を持っているのは、布施を受けるための物と言われています。
東海道五十三次/木版画
サイズ 18.3×25.8
マットサイズ
額装サイズ
東京国立博物館監修
版元 美術社
技法 古法純手摺
¥4,400価格
料金オプション
サブスクリプション
¥4,400キャンセルまで、毎月