東海道五十三次 12、三島 朝霧
『東海道五十三次』は、旅の起点である東京日本橋から京都三条大橋迄のいわば宿場町と道中の風景を描いた歌川広重の代表作です。
広重は今図で早朝の薄明りの中、朝霧立ち込める宿場を旅立つ人を描きました。
三島明神(現在の三島大社)のものです。背景はシルエットとして表しています。
シルエット表現は丸山応挙によって始められた円山四条派の画家によって工夫された技法です。手前の人物は三島宿を朝一番で発って箱根越えに向かうところです。
画面左の3人は次の沼津宿を指して歩いてゆきます。3人は顔を隠しており、押し黙った感じ。朝が早かったのでしょうか。うなだれてこっくりこっくりと居眠りしている男性。
馬の背の両端につづらを乗せ、その上に座る乗り方は乗掛(のりかけ)と言いました。
背景の描写に首版を用いず、シルエットに幾種類もの色を配し前後感、いわばレイヤーのような表現を試みた、当時の手法としては斬新なものでした。
東海道五十三次/木版画
サイズ 18.3×25.8
マットサイズ
額装サイズ
東京国立博物館監修
版元 美術社
技法 古法純手摺
¥4,400価格
料金オプション
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