源氏五十四帖 第49帖 宿木
源氏物語五十四帖は、源氏の一生と、その子薫君の生涯にまたがって書かれた最古の長篇小説です。
帝は、女二宮を薫君に逢わせようとされたので、夕霧左大臣は、娘の六の君を薫君の妻にすることを断念し匂兵部卿宮と結婚させることにした。それを承諾した匂兵部卿宮は、一方按察大納言の娘の紅梅の君にも懸想していた。
翌年八月、匂兵部卿宮は六の君と結婚しました。既に身ごもっていた中宮の悲しみは深く、字治から都に出て来たことを後悔するのでした。
父の宇治の八の宮の三年忌を丁重に営んでくれた礼状を、中宮が薫君に出すと、薫君はその翌日、早速中君の所へやって来ました。中君が大君に似ていたり、夕霧が六の君の婿になって中君が悲しんでいることに同情する心は、いつしか恋情に変りその夜、中君をかき口説くのであった。しかし、中君は、決して薫君の申し出に従おうとはしませんでした。中君はその時、「浮舟」と呼ぶ大君によく似た異腹の妹のいることを告げるのです。
九月世日過ぎ、薫君が宇治におもむいて弁尼に浮舟の素性を聞くと、浮舟は、八の宮が宇治に寵る以前に中将の君との間にできた娘で、その後中将の君は常陸介の妻となり、今春、娘と共に都へ帰って来ているとの内容でした。
翌年二月下旬、薫君は女二宮と結婚し四月一日に三条宮に迎え入れます。
四月、薫君は宇治の八の宮の邸宅を寺院に改造していた工事を監督しするために宇治へと参りました。ちょうどその時、浮舟も初瀬詣の帰途、弁尼の所へ立ち寄っていて、浮舟の姿を一目見た薫君は、浮舟が大君にそっくりなので懐かしさの余り弁尼を通して和歌を贈り思いのほどを伝えました。
源氏五十四帖
海老名正夫原画
製作32年
技法 木版画
サイズ 33×23.5
マットサイズ
額装サイズ
¥4,400価格
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第49帖 宿木
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